こんにちは、Noraです(^^)/
今日は、私の好きな画家さんについて、語っていこうと思います。
今回は、こちらの3人の画家さんをご紹介します。
- おおた慶文さん
- 東逸子さん
- きたのじゅんこさん
このお三方は、私が大学生の時にちょっとしたきっかけで知りファンになった方々です。
主に1980年代から1990年代を中心に活躍されており、
もしかしたら目にしたことがあるという方もいるのではないかと思います。
【おおた慶文さん】 水彩で表現される少女の魅力
1人目は「おおた慶文(おおた けいぶん)」さん。
あどけない愛らしい子どもから、だんだん大人に近づいていく微妙な年齢の少女を、
水彩絵の具で描かれる画家さんです。
現在でも毎年カレンダーを発売したり、ホームページ上で原画の販売や新しい作品の発表をしているようです。
私がおおた慶文さんを知ったきっかけは、大学生の頃に母からもらった「ひだまり」という画集でした。
「ひだまり おおた慶文画集」
出版社:サンリオ
この画集に描かれていた子どもの絵を見て、一目ぼれしてしまったのです。
水彩の淡くて優しい色合い、人物の愛らしいしぐさや、なんともいえない表情。
目には直接見えない、風や温度まで描いているような印象を受けます。
80年代に描かれた絵が多いということもあり、ちょっとレトロな雰囲気も、また懐かしさを誘います。
ちょうど酒井駒子さんを好きになった時期とも重なり、触発されて子どもの絵をよく描いていました。
子どもの絵で有名な方といえば、いわさきちひろさんもそうですよね。
いわさきさんも、水彩で淡く優しい子どもの絵をたくさん描かれた方です。
おおたさんの画集を何度か眺めているうちに、
「なんだか、いわさきちひろさんを彷彿とさせる雰囲気だなー」
と思っていたら、「おおた慶文の世界」という本の中で
「僕はいわさきちひろさんの絵が大好きで、彼女の絵をよく模写していました」
(「おおた慶文の世界」より)
とおっしゃっていました。
まずは真似から入るというのは、どんな人にも共通していることなんですね。
「おおた慶文の世界」
出版社:サンリオ
いわさきちひろさんは、どちらかというとデフォルメされた親しみやすい絵、
対しておおた慶文さんは、程よくリアルで可愛らしい絵という印象ですが、
どちらも素晴らしい絵であることに変わりはないです。
ホームページ:おおた慶文 ホームページ・ギャラリー
【東逸子さん】 ギリシャ神話を思わせるエッチング画
2人目は「東逸子(あずま いつこ)」さん。
東さんは、主にエッチングという技法で、ギリシャ神話に登場するような美男美女を描かれる方です。
エッチングというのは腐食銅版画のことで、特に銅を腐食させる作用を利用して銅板に絵を描く方法です。
それ以外の画法でも絵を描かれており、現在でも本の挿絵を担当していることがあるようです。
私が東逸子さんを知ったのは、図書館で見つけた「妖精のわすれもの」という絵本でした。
「妖精のわすれもの」
作・絵 東逸子
出版社:偕成社
手に取って表紙を見た瞬間に魅了されてしまいました。
文と絵の両方東さん作で、まず絵の雰囲気に引き込まれます。
人物から動物、植物、風景まで緻密に丁寧に描かれていて、思わずため息がでてしまうほど、美しい絵本です。
東さんは描かれる絵の雰囲気から、
ギリシャ神話や天使、妖精といったモチーフの挿絵を担当されることが多いようですが、
上記の「おおた慶文の世界」という本の中のおおたさんとの対談で、
「本当は、宮本武蔵の恋人のおつうみたいな、キリっとした女性が好き」
(「おおた慶文の世界」より)
とおしゃっていました。意外ですね…!
妖精のわすれものの他にも画集や絵本を出版していたので、古本屋をまわったりネットで検索して購入しました。
「翼の時間」
作:東逸子
出版社:ミキハウス
特にお気に入りは「翼の時間」という絵本。
最初と最後にのみ文があるだけで、あとは全部絵のみで語られている絵本です。
個人的にですが、何度もこの絵本を眺めていくうちに
絵でストーリーを伝えるという表現のヒントが隠されていると感じました。
東さんの絵に惚れこんだ理由の一つが「絵の緻密さ」でしたが、
絵って、ただ上手いだけじゃだめなんだな、ということにも気づかせてもらいました。
東さんの描かれる絵、もっと言うと世界観の表現の仕方が好きです。
こんな世界観を表現できるようになりたいなぁと憧れますね。
【きたのじゅんこさん】 色鉛筆が生み出す幻想的な天使たち
3人目は「きたのじゅんこ」さん。
天使や妖精といったモチーフを水彩色鉛筆を使って繊細に描かれる方です。
東逸子さんとはまた違う、神秘的な雰囲気の絵に引き込まれます。
どちらかといえば少年少女といった、あどけなさの残る子どもと天使を組み合わせているような印象を受けます。
「色鉛筆で本当にこんな表現ができるの?どうやって描いているんだろう?」
と、想像をめぐらせながら、じっくり眺めていたくなる絵ですね。
「夢の中で en reve」
作:きたのじゅんこ
出版社:サンリオ
きたのじゅんこさんの絵に出合ったのは、本屋さんを巡っていた時に偶然手にした「夢の中で」という画集です。
何気なく手に取ったのですが、表紙を見た瞬間に虜になってしまい、即購入しました。
きたのさんの他の画集も購入して眺めるうちに
「天使というモチーフ1つだけで、こんなにたくさんの作品を生み出せるのか…!」
と感動しました。
もちろん、きたのさんに限らず他の絵描きさんにも言えることです。
絵描きは、自分の中に生まれた思いや疑問をさまざまな画材で表現するわけですが、
1つのモチーフを一度描いただけで
「よし、もうこのモチーフは描き切った!終わり!」ということはあまりないので、
当然と言えば当然かもしれないですね。
きたのさんも東逸子さんと同じく、ギリシャ神話やおとぎ話に登場するような幻想的な絵を描かれていますが、
同じモチーフでも、描く人によって表現方法が違ってくるので、
画集を始めとする、いろいろな絵描きさんの作品を見るのは本当に楽しいです!
絵は上手く描ければそれはそれで楽しいですが、
モチーフを自分なりに表現する方法を身につけることで、
さらにもっと描くことを楽しめるのではないかと思います。
【まとめ】
冒頭でも書きましたが、このお三方は主に80年代から90年代を中心に活躍された方々ですが、
今でも新しい作品を発表していますし、ホームページではカレンダーや原画も購入できるので、
興味が湧いた方は、ぜひチェックしてみてください。
それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
